川口市の青木町公園の9600形蒸気機関車
202133日訪問)
青木町公園の9687号機
 
 川口市 西青木の「青木町公園」には、大正時代を代表する貨物用蒸気機関車、「キューロク」こと9600形の9687号機が静態保存されております。
 五年前の2016115日、当時 出講しておりました埼玉学園大学から赤羽まで歩きました際、1440分頃、青木町公園東隣の道を南下いたしましたが、すぐそばにキューロクが佇んでいるとも知らずに、そのまま通過しておりました。まことに迂闊の至り、です。
 そのため、このたびの滞日期間のうちに是非とも青木町公園を訪れたいものと思っておりました。
 202132日は内モンゴル大学の後期日程の初日(遠隔授業)で、授業関係以外のことには手をつけることができませんでしたが、雨上がりの翌日、桃の節句の令和三年三月三日、急に思い立ち、午前11時過、自転車にまたがって出発しました。
 
日本エレベーター製造 埼玉工場 テストタワー
日本エレベーター製造 埼玉工場 テストタワー
 
 東武鉄道伊勢崎線の蒲生駅の南を西進しますと、道が少し南側に湾曲した所に、「日本エレベーター製造 埼玉工場」の門があります。同工場の「テストタワー」の巨体は、伊勢崎線の列車内からもよく見えます。なお、その門前は、埼玉学園大学から蒲生駅まで歩きました20151225日と201618日との二度、黄昏時を過ぎた晩刻に通り過ぎたことがあります。
 その西には、「越谷市保存民家 大間野町 旧中村家住宅」があります。残念ながら休館中で、中に入ることはできません。なお、立派な長屋門の前へは、少し遠回りして南側から到る必要があります。
 
大間野町 旧中村家住宅 長屋門
大間野町 旧中村家住宅 長屋門
 
 それから、大間野町の「大沼大明神」を参拝いたしましてから、綾瀬川を「一の橋」で、伝右川を「伝右橋」で渡り、道なりに安行方面へと、ひたすら進みました。
 「外環道」のすぐ先に、「赤山城」すなわち赤山陣屋の址があります。四年前の2017113日、埼玉学園大学からの帰途に訪れ、遺構をくまなく歩き廻りましたが、今回は二度目の訪問です。
 
赤山城址
赤山城址
 
 また、その西南、首都高速 葛西川口線の先に位置する源長寺にも参詣しました。
 
源長寺
源長寺
 
 どちらも四年前と、あまり変わりはないようです。
 http://akasakatsuneaki.c.ooco.jp/20170113akayama.html
 なお、源長寺の手前、川口市 赤山 1155 の「グッドタイム ナーシングホーム 川口新井宿」の駐車場に接して、「攝政宮殿下御小憩所」碑があります。
 
「攝政宮殿下御小憩所」碑
「攝政宮殿下御小憩所」碑
 
 ご参考:
  AGC新井宿駅と地域まちづくり協議会 歴史部
  「摂政宮殿下御小憩所」(2016.5.16
  http://151aweb.com/rekisiooto/20160516sessyoumiyadennka.pdf

 次いで、新井宿の子日宮神社、氷川神社、宝蔵寺に立ち寄り、参拝・参詣。
 それから坂を下って「見沼代用水東縁」を渡った先は、旧鳩ヶ谷市域です。移転前の旧「鳩ヶ谷里郵便局」は建物が現存しておりました。
 
旧「鳩ヶ谷里郵便局」
旧「鳩ヶ谷里郵便局」
 
 芝川を「境橋」で渡って川口市 前上町に到り、西へと進み、川口市立 前川図書館に立ち寄りましたところ、図書館は移転に伴い閉鎖との由。蔵書の搬出が終わったものと思しき館内は、がらんとしておりました。そこから南下すべきところ、誤って西進し、芝下で「産業道路」に出てしまいました。
 結局、目的地「青木町公園」に到着したのは、1410分頃。
 
青木町公園の9687号機
 
 お尋ね先のキューロク9687号機は、立派な構造物で覆われております。保存状態は良好ですが、柱のため機関車本体の写真を撮影するには適しておりません。
 
青木町公園の9687号機
 
 ちなみに、貨物機キューロクと、その姉妹機にあたる旅客機ハチロク(8620形)は、大正期を代表する蒸気機関車の名機として日本の鉄道史上、誉れが高く、共に現役機関車として長命を保ちました(ハチロクは現役に復帰)。しかし、両形式は、実は三姉妹で、不遇の姉妹機が存在しておりました。すなわち、軽旅客機6760形です。鉄道輸送環境の変化によって早々に陳腐化し、一機も保存されることなく、すべて熔鉱炉の中に消えてしまいました。しかし、その稼働期間は44年ですので、薄命の佳人とも言えず、ともかく、日陰者機関車として、享年が近似する三姉妹「淀殿」の如き華やかさとは無縁の、はなはだ目立たない生涯を閉じております。
 
青木町公園の9687号機
 
 それはさておき、所期の目的をつつがなく果たすことができまして、帰途に就きました。
 
上青木西
上青木西
 
 五年前に南下いたしました道を、上青木西の「(株)大島鉄工所 各種鋼材R曲げ工場」その他の旁らを通り、「大信寺」南方の交差点を右折して東進、再び「境橋」で芝川を渡り、赤山城址の入り口までは、ほぼ往路をたどりました。
 
「曲輪」バス停
赤山の「曲輪」バス停
 
 そこから先は道を替えまして、安行領家(遺憾にも、中世の荘園に由来する地名の表示を撮影いたしませんでした)を経て、伝右川を「吉長橋」で渡り、新田駅の北方を通過、綾瀬川を「槐戸橋」で、古綾瀬川を「古川橋」で渡った先を左折、少し古綾瀬川に沿った後、葛西用水を「青北橋」で、八条用水を「出戸橋」で渡り、「そうか公園」の一隅で少々休息してから帰宅いたしました次第です。
青木町公園の9687号機
2021.3.8.記. 2021.3.17.写真追加


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