フフホト市 武川県 大青山郷 壩頂村
蜈蚣壩壩頂圜丘遺址
2018.4.1.訪問)
 
呼和浩特市 武川縣 大青山鄉 壩頂村 蜈蚣壩
 
 201841日、陰山山中、蜈蚣壩の壩頂圜丘遺址を視察する機会に恵まれました。突厥史が御専門のBB先生にお誘いいただきまして、遺跡の発掘調査に先立つ事前の下見に同行いたしました次第です。
 この遺跡は、フフホト市街地の西部を北から南に貫流するオスト(usutu 烏素圖)河の上流域、陰山(大青山)山中に分け入った、「馬家店沿河大橋」の南南東780m程の地点、北緯4056分、東経11132分に位置しております。
 先生がたのお話によりますと、北魏時代の遺跡との由で、遺跡の全体像を把握するために「ドローン」で空中撮影をするということです。
 
蜈蚣壩
蜈蚣壩
 
蜈蚣壩
 
蜈蚣壩
 
 壩頂圜丘遺址の北東には小丘があります。これも北魏の遺跡で、壩頂圜丘遺址と一体の遺跡のようである、と伺いました。
 
蜈蚣壩
小丘から壩頂圜丘遺址を望む
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蜈蚣壩
小丘を望む

 この「壩頂遺址」は、2019年から本格的な発掘調査が始まりました。その結果、北魏の皇室が天を祀った遺跡、「武川壩頂北魏陰山皇家祭天遺址」として、西安の隋唐の圜丘、北京の有名な天壇に先行する祭天遺跡であることが明らかにされました。そして、2020年秋以降、大きく報道されております。
 ご参考:

 ちなみに、訪問時、壩頂圜丘遺址内に、比較的新しい墓地が点在しておりました。地元ではなく何処かヨソモノの漢人が、「風水」が良いとて造ったものとのこと。これらの墓地は、発掘作業に伴い撤去されたようです。たとい甚だ目障りなものであったといたしましても、記録として、あるがままの状況を写真に撮っておけば良かった、と今にして思います。
 ともかく、貴重な遺跡を発掘調査前に視察する機会をくださりました先生がたに、あらためて感謝申し上げます。
 
呼和浩特市 武川縣 大青山鄉 壩頂村 蜈蚣壩
 
2021.9.8.記)



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