日本史史料研究会 監修
赤坂恒明 著
『 「王」と呼ばれた皇族
東京、吉川弘文館、二〇二〇年一月
(発売
ISBN 978-4-642-08369-0
http://www.yoshikawa-k.co.jp/book/b487640.html
初版第2刷の正誤表
初版第3刷の正誤表
【広告文(吉川弘文館 営業部 広告担当 作成)】
平将門の乱を扇動した興世(おきよ)王、源平合戦を引き起こした以仁(もちひと)王、天皇に成り損ねた忠成王など、有名・無名のさまざまな「王」たちの事績を、逸話も織り交ぜて紹介。
影が薄い彼らに光を当て、日本史上に位置づける。皇族の周縁部から皇室制度史の全体像に迫る初めての書。
【宣伝句(吉川弘文館 営業部 広告担当 作成)】
歴史の陰に埋もれ続けてきた「王」たち
史料から見た皇族の末流の真の姿!
【目次】
はじめに
目次
総論──皇族制度史上の王
1 律令以前の王
2 令制下の王
3 王の位階
4 王の婚姻
5 王の戸籍
6 王の封禄
7 平安期における王の員数の減少
8 伊勢奉幣の使王
9 皇族にあらざる「王氏」の成立
10 王氏爵
11 寛和御後と天暦御後の王氏
12 皇子である王
13 宮号と宮家
14 江戸時代の王
15 近代の王
16 戦後の王
第一章 奈良時代と平安時代前期の王
1 王と「皇親政治」
2 長屋王とその王子たち
3 王への賜姓と、王の貴種性の低下
4 武家の棟梁になるには時代が早すぎた中井王
5 「良吏」と「能吏」、豊前王と弘宗王
6 犯罪者となった王たち
7 文人 仲雄王と、高僧 聖宝(恒蔭王)
8 宇多天皇の外戚、十世王
第二章 貴種性を喪失した平安時代中期の王
1 平将門の乱を扇動した興世王
2 源満仲の邸宅に押し入った強盗団の首領、親繁王
3 困窮する王たち
4 執務にいそしむ王たち、清忠王と清胤王
5 藤原氏の家人、保季王と国正王
6 歌人、兼覧王と平兼盛(兼盛王)
7 大雅楽家、頼吉王(源頼能)
第三章 平安後期(院政期)の王と、擬制的な王の集団「王氏」
1 位階が上がらず、封禄も未支給──致清王
2 満正系美濃源氏の重代相伝の家人、厚見王大夫政則王の一族
3 下級荘官、公文職の王氏
4 白川神祇伯家成立前史──冷泉源氏から花山王氏へ
5 伯家の事実上の家祖──王氏長者、神祇伯となった顕広王
6 公卿となり、伯家の地位を確立した仲資王
7 花山源氏の成立と、堂上公家への伯家の家格確定
8 皇統ではなくなった白川神祇伯家の王
9 花山王氏の傍系と、宇多王氏
10 村上王氏となった三条天皇後裔の王氏
11 三条天皇後裔王氏断絶後の伊勢奉幣の使王代
第四章 平安時代末期以降の天皇から分岐した皇族の王
1 その身は死すとも仇敵平家一門を打倒した以仁王
2 鎌倉幕府に皇位継承を阻まれた幻の天皇、忠成王
3 高倉天皇後裔の王たちと、南朝の功臣王
4 順徳天皇の後裔、岩蔵宮と四辻宮
5 鎌倉将軍宮の一族
6 大覚寺統の宮家の王たち
7 伏見宮と近現代の王たち
総括──日本史上における王の存在意義
1 王と天皇
2 王の尊貴性の変遷と、近代天皇制における王の権威
あとがき
主要参考文献
【参考】
日本史史料研究会 監修
赤坂恒明 著
『「王」と呼ばれた皇族
東京、吉川弘文館、二〇二〇年一月
(発売
ISBN 978-4-642-08369-0
http://www.yoshikawa-k.co.jp/book/b487640.html
日本の「王」を概観した史上(恐らく)最初の本です。本書には、
モンゴル関係の話は一切書かれてありませんが、問題意識として、
ユーラシア史における天皇制の相対化をも視座に入れております。
読者に受け入れられ、末永く読まれ続けることを願っております。
なお、誤記がすでに四箇所あることが、確認されております。
初版第1刷の正誤表 箇所 誤 正 iii頁11行 二人 三人 199頁10行、14行 五・一五 二・二六 216頁11行 二十九歳 五十九歳
本書をご購入の方には、お手数をおかけいたしますが、修正
して下さりますよう、お願い申し上げます。(2019.12.20)
さらにまた誤記があることが判明しました。(2020.1.14)
箇所 誤 正 73頁9行 玄孫、 玄孫で、 81頁5行
「武蔵介」のフリガナむさいのすけ むさしのすけ 175頁7行 改氏姓 改氏 224頁うしろから4行 その後、 (削除) 228頁うしろから4行 守邦が 守邦が将軍の 237頁うしろから4行 永録 永禄 262頁うしろから2行 使王代─兼字王 使王代 兼字王 268頁うしろから2行 (重複により削除)
おかげさまをもちまして、拙著『「王」と呼ばれた皇族 古代・中世皇統の末流』が重刷されました。ご支持くださりました読者の皆々様に、厚く御礼申し上げます。
また、拙著が、三月一日付『東京新聞』書評面の短評に紹介され、『読売新聞』には書評が出ました。書評を御執筆くださりました佐藤信先生に、心より御礼申し上げます。
なお、拙著は、倉本一宏先生の御著作を読まれた方に御併読いただくことが多いようです。これもまた大変にありがたいことでございます。(2020.3.9)
吉川弘文館より、拙著『「王」と呼ばれた皇族 古代・中世皇統の末流』が三刷されるとの連絡が届きました。まことにありがたいことでございます。
ご支持くださりました読者の皆々様に、あらためて厚く御礼申し上げます。
これも、三月一日付『東京新聞』書評面の短評に拙著が紹介され、同日付『読売新聞』に書評(佐藤信先生ご執筆)が掲載されたことによる所が大きいものと存じます。
https://yomiuri.co.jp/culture/book/review/20200229-OYT8T50117/
同じく、あらためて心より御礼申し上げます。
吉川弘文館刊行の拙著『「王」と呼ばれた皇族 古代・中世皇統の末流』の三刷が出ました。あらためて読者・関係者の皆々様に厚く御礼申し上げます。
なお、本書奥付の「著者略歴」に誤りがあることに気付きました。「二〇〇九」は正しくは「一九九七」です。
吉川弘文館刊行の拙著『「王」と呼ばれた皇族 古代・中世皇統の末流』が、学術誌上において紹介されました。
◎ 久水俊和〔紹介〕「日本史史料研究会監修/赤坂恒明著
『「王」と呼ばれた皇族──古代・中世皇統の末流』」
(『歴史評論』第847号、2020年11月、94頁)
専門書ではない一般向け書籍でありながら、学術誌に紹介記事が載るとは、意外なことです。
しかも、「今後発展していく諸王研究において、基盤的な位置付けがなされていくものと思われる」とまで、過分の御言葉をたまわり、ともかく感謝の至りです。
専門研究者から御評価いただくことができまして、まこと、著者冥利に尽きるというものでございます。