「ジュチ・ウルス史研究の展望と課題より」
吉田順一監修, 早稲田大学モンゴル研究所編
『モンゴル史研究 現状と展望』
東京, 明石書店, 2011年6月, pp.91-105.
【概略】
ジュチ裔諸政権史研究の今後の研究課題として、オスマン帝国、西北カフカスのチェルケス諸族、チェルケスと隣接ないし混住するテュルク系のカラチャイ人・バルカル人、北カフカス中央部のオセット人、ダゲスタンのラク人、カルムィク人の間におけるチンギス・ハン裔の権威の継承、ロシアやリトアニア=ポーランドのタタール人におけるチンギス裔の称号に関わる諸問題を提示し、また、研究に用いる史料の史料性に関する問題を指摘した。
【目次】
はじめに
1 ユーラシア西部のジュチ裔における、チンギス・ハンの血統の権威の継承
2 称号「オグラン(ウラン)」をめぐる問題
3 ウテミシュ=ハージーの『チンギス=ナーマ』の史料性、再論
おわりに
注
史料
参考文献
【参考】
拙稿中の一章「ウテミシュ=ハージーの『チンギス=ナーマ』の史料性,再論」