赤坂恒明
「平田職俊『諸家近代系図』について 江戸前期堂上公家に関する基礎史料」

 
『姓氏と家系』第三十一号(会誌通巻第百十九号)日本家系図学会, 20246月, 5174

【概略】
 江戸初期の公家系図、平田職俊『諸家近代系図』三写本(大東急文庫本、前田育徳会尊経閣文庫本、少外記平田家旧蔵早稲田大学図書館所蔵平田本)の書誌学的解題を行い、本史料の記載内容の一部を紹介し、近世朝廷史研究における本史料の重要性、即ち、堂上公家各家の次男以下や女性に関する新出情報が多数含まれていること、公家社会における婚姻や身分移動の実態の一端を具体的に把握することができること、また、堂上公家の族的結合の様態や、公家各家の沿革等を検討する際にも使用することが可能であることを指摘した。


【参考】
 
『姓氏と家系』第三十一号
 
 拙稿「平田職俊『諸家近代系図』について 江戸前期堂上公家に関する基礎史料」所載の『姓氏と家系』第三十一号(会誌通巻第百十九号)(日本家系図学会、2024年6月)が予定どおりに刊行されました。
 本拙稿は、擱筆後、発表の場がなく、数年間にわたって放置されていたものですが、たまたま日本家系図学会会長から会誌『姓氏と家系』に論文を載せるべしとの仰せを受けましたので、若干修正を加えて提出いたしました。本来ならば前号、第三十号に掲載される予定でしたが、前号の紙幅の関係で、一号、繰り下げとなりました。
 日本家系図学会は、そのあたりは情け容赦がなく、副会長であろうと顧問であろうと、原稿の提出が他よりも遅ければ、有無もなく次号に繰り下げられます。
 しかし、発表が半年、遅くなりましたため、その間に、早稲田大学所蔵平田本『諸家近代系図』写本の映像が公開されてしまいました。校正提出後ゆえ、この情報を拙稿に載せることができませんでしたが、致し方ありません。
 拙稿の構成は、次のとおりです。

    一 『諸家近代系図』の諸写本
    二 『諸家近代系図』の構成・配列
    三 『諸家近代系図』の記載内容
     飛騨姉小路家を再興して成立した近世堂上姉小路家
     読み仮名
     堀尾右京公紀
     藤江雅良・季綱・定綱
     大谷定英(桃井定英)
     品川雅直
    四 少外記平田家旧蔵『諸家近代系図』における記載の問題点
     桂昭房
     町尻具英
     冷泉為親
     『諸家近代系図』における明白な誤り
    おわりに
 拙稿掲載の本号の購入を御希望の方は、下記、日本家系図学会サイトをご覧ください。
  https://kakeizu-gakkai.jp/kaishi/
  日本家系図学会 会誌の紹介 | 日本家系図学会
2024.6.29



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